非侵襲的癌診断装置のための顕微レーザーラマン分光によるp53変異型構造解析
【研究分野】消化器外科学
【研究キーワード】
癌抑制遺伝子p53 / 蛋白質 / 変異 / 高次構造 / 顕微レーザーラマン分光 / 分子動力学シミュレーション / p53
【研究成果の概要】
癌抑制遺伝子p53はDNA変化(遺伝子変異)を防ぐ上で重要な役割を担いゲノムの守護神と言われているが、人の癌の約50%でp53自体の変異を認めその機能が失われている。本研究の目的は、顕微レーザーラマン分光によりp53変異蛋白質の機能喪失プロセスを明らかにすることにある。ラマン分光は物質にレーザーをあてた際、散乱される光を解析することで物質中の原子の状態を知ることができる分析手法であり、細胞を生きたまま観察できる利点をもつ。p53蛋白質中には亜鉛が1個含まれているが、この亜鉛由来の散乱光を検出可能にし、亜鉛の結合近傍の変異では亜鉛が失われ、蛋白質の立体構造が大きく変化していることを見出した。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的萌芽研究
【研究期間】2013-04-01 - 2015-03-31
【配分額】3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)