細胞質移植マイクロ流体デバイス開発による高収率・細胞機能改変手法の創製
【研究キーワード】
マイクロ流体デバイス / 細胞医療 / 免疫治療 / 細胞質移植
【研究成果の概要】
本研究課題においては、微細加工技術により製作したマイクロ流体デバイス中での、異種細胞同士の1対1電気融合および融合体の再分離によって生じる細胞の形質変化(機能変化)を、細胞非侵襲的に1細胞レベルで経時追跡することを通じ、細胞の形質変化の過程、特に細胞質移植時の受容細胞の細胞周期との関連を明らかにすると共に、作製履歴が明らかな細胞のクローンを得ることにより、機能改変細胞の応用展開を加速する新手法を開発することを目指している。これは、外来遺伝子の混合を伴わない細胞質の移植による細胞機能改変という、ゲノム改変を伴わない(エピジェネティクスの調整だけによる)細胞機能改変技術となっている。
本年度の主な取り組みのひとつとして、これまでに開発してきた「細胞融合-再分離-タイムラプス観察デバイス」の改良を更に進めた。具体的には、マイクロ流路内における細胞懸濁液の流れの制御性を向上させ、マイクロオリフィス/スリットにおける異種細胞同士の1:1ペアを効率良く形成させることに取り組んだ。ここでは、マイクロ流路の高さや細胞導入ポートのサイズについて検討した。
また、外来因子を封入したジャイアントリポソームを作製し、これを細胞と融合させる事で細胞機能改変を行うという手法の可能性についても引き続き検討を行った。本年度は、ミトコンドリアを封入したリポソームの作製に取り組み、細胞からジャイアントリポソームへの細胞質移植によりミトコンドリアを内封したジャイアントリポソームを得ることに成功した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
オケヨ ケネディオモンディ | 京都大学 | ウイルス・再生医科学研究所 | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(開拓)
【研究期間】2020-07-30 - 2023-03-31
【配分額】26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)