MRIの医療技術評価分析モデルとガイドラインの作成
【研究キーワード】
MRI / HTA / 医療経済評価 / ガイドライン / 医療経済 / 画像診断機器 / 医療技術評価 / モデル&シミュレーション / モデル
【研究成果の概要】
令和2年度は、本研究課題の土台となる先行研究(課題ID13205919)におけるアンケート調査の回答と関連文献、行政における関連する研究班の成果物等を再度レビューし、ガイドライン骨子案の作成を行った。計画段階では、MRI保有施設の経営に関わる者から実際に検査に関わる医療従事者までを対象とした、MRIの導入から利用まで幅広く対応する評価方法のガイドラインの策定をイメージしていた。しかしながら、アンケート調査の結果では、MRIを保有する施設における、検査、および読影体制が充足していない環境が露呈し、また体制が整っていない施設区分においては、造影件数や読影件数が少ないことが分かった。また、経済産業省の進めてきた医療機器における経済社会評価の推進にむけたガイドラインの作成、米国医療機器・IVD工業会の受諾研究である大型医療機器の経済性評価に関する研究などの行政の動向も踏まえ、MRI利用に着目したHTAの手法に焦点を当てていくことの重要性を確認した。これらの検討内容に基づき、令和3年度は、まずMRI保有施設における利用状況について、客観的に費用対効果を分析する手法を、実際にMRIを使用する医療従事者や研究者に対し示すことを目的とし、MRIの利用に関するモデルを用いた費用効用分析の手引き(案1)を作成した。6月に研究分担者と第1回の班会議(Web)を行った。分担者から共通してあげられた意見として、ターゲットを明確にした記載にすること、本手引きの特徴であるモデルを利用した分析であることを強調すると共にわかりやすく説明することが上げられ、これらの意見を踏まえ修正を行った。12月に案2を作成・研究分担者へ回覧し、1月~2月にかけて研究分担者からのフィードバックを受けた。現在は、これらのコメントに対応しつつ、次のステップである関係者へのヒアリングへ進める準備をしている。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
町田 好男 | 東北大学 | 医学系研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
別所 俊一郎 | 東京大学 | 大学院経済学研究科(経済学部) | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)