エイジングドミノ理論に基づくフレイルの病態解明と治療法の探索
【研究分野】内科学一般(含心身医学)
【研究キーワード】
フレイル / 階層構造 / 老化 / 慢性炎症 / 大動脈瘤 / 認知症 / ホルモン / サルコペニア
【研究成果の概要】
フレイルの基盤を成す臓器老化の過程には階層構造が存在することが想定され、その構造を明らかにすることで、フレイルと老年症候群の予防や治療戦略へつなげることが本研究の目的である。研究の結果、血管をフレイル関連臓器の上流臓器と捉えた階層構造を示し、その機序に慢性炎症を軸とした炎症波及・拡大が寄与することを明らかにした。具体的には、自然老化マウスや老化促進マウスを用いた検討により、血管炎症の誘導が脳・神経や骨格筋の加齢変化と機能低下を加速することがわかった。また血管炎症がIL-6などの血中炎症性サイトカインを上昇させることで炎症制御機構の破綻を介した下流臓器への炎症波及・拡大機序が明らかになった。
【研究代表者】