振動子ネットワークによるSCNニューロンのモデル化とその概日リズムへの応用
【研究分野】通信・ネットワーク工学
【研究キーワード】
概日リズム / 結合振動子 / 時系列解析 / SCNニューロン / サーカディアンリズム / 位相方程式 / 位相応答曲線 / 時計遺伝子 / 集団フィードバック制御 / 複雑ネットワーク / 同期
【研究成果の概要】
視交叉上核(SCN)におけるニューロン群のネットワークモデルを生理実験に基づいて忠実に構築し,数値解析を行うことにより,哺乳類のサーカディアンリズムの動的メカニズムの理解を目指した。ラットSCNスライス計測データからニューロン間の結合構造を推定し,ネットワークモデルを構築して解析を行ったところ,スライスデータで観測される位相波を再現することが出来た。ニューロン間に位相差を生じる位相波は時差ボケ機構などにおいて重要な役割を果たしていると考えられる。また,概日リズム制御を目標に,電気化学振動子の結合系に対して遅延フィードバックを適用し,クラスター状態の制御が可能であることを確認した。さらには,植物遺伝子発現データの位相応答特性の計測結果に基づいて,特異点摂動から同期状態の制御を試みた。
【研究代表者】