感受性の〈不〉道徳性と教育―イギリス近代文学におけるジェンダー編成の諸相
【研究分野】英米・英語圏文学
【研究キーワード】
感受性 / 女性 / 教育 / 慈善 / 消費 / 医学 / 植民地 / 動物愛護 / 消費文化 / 道徳 / 菜食主義 / 共感 / 女子教育 / ファッション / イギリス帝国 / 奢侈 / 狂気
【研究成果の概要】
18 世紀後期から19世紀前半のイギリスにおいて、感受性に内包された道徳と不道徳の二律背反性を、女性作家たちがどう意識し、社会的正当化を試みたかを、ジェンダー、社会史、医学史、新歴史主義、ポスト・コロニアリズムという多面的な視座から考察した。その結果、共感的感受性が母性、慈善、教育、風俗、植民地支配のなかでイデオロギーとして機能している位相がこの時代の文学から看取できることが明らかになった。また、菜食主義との関連や医学的・宗教的意義からは、感受性が同時代に持ちえる多層的かつダイナミックな浸透が浮かびあがってきた。
【研究代表者】