腎細胞癌における分子標的薬の治療効果予測と耐性獲得にかかわる分子メカニズムの解明
【研究分野】泌尿器科学
【研究キーワード】
腎癌 / ゲノム解析 / 癌 / ゲノム
【研究成果の概要】
東京大学医学部附属病院泌尿器科で診断・治療された腎癌の症例から、手術検体と末梢血を採取した。検体からDNAを抽出し次世代シークエンサーによるシークエンスを行うことで、血漿遊離DNA中における癌細胞由来の遺伝子変異の同定を試みた。
血漿から抽出したcell free DNAを用いてVHL遺伝子のシークエンスを行ったところ、一部の症例において腫瘍DNAと同一のVHL遺伝子変異を検出することができた。これらの症例で手術後の血漿からもcell free DNAを抽出して同様の解析を行ったところ、術前に検出されたVHL遺伝子の変異は消失していた。
【研究の社会的意義】
腎癌は中高年に好発する癌であり、手術や薬物による治療が行われる。進行するまで症状を呈しないことが多く、診断や再発・転移の検出には課題もある。本研究では、血液中から取り出したDNAから、腎癌で生じている遺伝子変異が検出しうることが明らかになった。これにより、腎癌の診断や再発・転移の予測が行いやすくなることが期待される。
【研究代表者】
【研究協力者】 |
小川 誠司 | |
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【研究種目】若手研究(A)
【研究期間】2016-04-01 - 2019-03-31
【配分額】24,440千円 (直接経費: 18,800千円、間接経費: 5,640千円)