失行患者は何ができて何ができないのか?―損傷機能についての運動計算論的アプローチ
【研究分野】実験心理学
【研究キーワード】
失行 / 運動学習 / 失書 / 神経心理学 / 書字 / 脳損傷 / 運動
【研究成果の概要】
本研究では,脳損傷患者における運動障害メカニズムの解明を目指して,運動の定量的な計測およびそれに基づいた理論的示唆を得ることを目的とした。この研究に関して,大きく分けて2つの成果を得た。まず,自発的に生じる身体を用いた書字運動行為は,筋感覚的なフィードバックではなく,視覚フィードバックを作り出すことためにであることを示唆した。ふたつめは,運動を学習する上では,速度と精度のふたつのトレードオフは存在せず,それぞれが独立なパラメーターとして制御される可能性を示した。これらの知見は,失行患者や失書患者に対するリハビリテーションを考える際に理論的に大きな意義があると考えられる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
板口 典弘 | 慶應義塾大学 | 理工学部(矢上) | 訪問研究員 | (Kakenデータベース) |
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【研究協力者】 |
吉澤 浩志 | 東京女子医科大学 | 講師 |
山田 千晴 | 早稲田大学 | 文学研究科 |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2015-04-01 - 2018-03-31
【配分額】4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)