シクロファン型超分子メカノフォアの開拓と高分子材料への応用展開
【研究キーワード】
超分子メカノフォア / シクロファン / 蛍光 / 機械的刺激応答性発光材料 / 電荷移動錯体 / メカノフォア / 超分子 / 刺激応答性発光材料 / エラストマー / ポリウレタン / 超分子化学
【研究成果の概要】
近年、機械的刺激を受けて様々な吸収・蛍光特性変化を示すメカノフォアが盛んに研究されている。本研究では環状分子であるシクロファンをモチーフとした超分子メカノフォアを開発した。環状構造に蛍光団と消光団を一つずつ導入したシクロファン型超分子メカノフォアはポリウレタンに導入すると、製膜して得られるフィルムは、蛍光団と消光団の電荷移動錯体由来の橙色の蛍光色を示す。このフィルムを延伸すると、蛍光団と消光団が離れ、蛍光団からの青色蛍光が観察されるようになる。このレシオメトリックな蛍光色変化は瞬時かつ可逆的に起きることが明らかとなった。
【研究の社会的意義】
我々がこれまでに報告してきたロタキサンをモチーフとした超分子だけでなく、単純な環状分子であるシクロファンを用いても超分子メカノフォアを構築できることが明らかになった。本成果により超分子メカノフォアの分子設計の自由さが改めて示されたと言え、分野の進展・深化が期待できる。また、これまでに報告されてきたメカノフォアの中で電荷移動錯体を積極活用したメカノフォアはほぼ存在せず、新規性が高いと言える。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
キム ユナ | 北海道大学 | 電子科学研究所 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2018-04-01 - 2022-03-31
【配分額】17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)