遺伝子発現を介さないエクジソンの分子作用機構
【研究分野】応用昆虫学
【研究キーワード】
エクジソン / カイコガ / 絹糸腺 / 細胞死 / グルコース / オキシダーゼ / 膜受容体 / 前部絹糸腺 / 幼若ホルモン / 抑制因子
【研究成果の概要】
エクジソンは核受容体に結合し遺伝子発現を調節することにより、その作用を示すとされてきた。一方、核受容体を介さないであろう作用も知られており、この作用から細胞膜に組み込まれた膜受容体の存在が示唆されてきた。カイコガを用いた薬理学的実験結果から、この膜受容体はGタンパク質共役受容体の一であることが示唆され、その下流には、小胞体から放出されるCa^<2+>をセカンドメッセンジャーとして、カスパーゼ系を活性化し、細胞死に至ることが示された。また、エクジソンによるカイコガ絹糸腺細胞死は、絹糸腺内に存在するグルコースオキシダーゼにより生成する過酸化水素の調節下にあることを明らかにした。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
岩見 雅史 | 金沢大学 | 自然システム学系 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究連携者】 |
藤本 善徳 | 東京工業大学 | 理工学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2009 - 2011
【配分額】18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)