高速船の性能推定法に関する研究
【研究分野】船舶工学
【研究キーワード】
界面効果翼船 / 水中翼の揚力特性 / 浸水面形状 / 航路決定法 / 波浪中推進性能 / ウオータージェット / 低周波同調 / 海面効果船 / 滑走板の波面形状 / WIG / 浸水表面 / 水中翼船 / 耐航性 / 旋回性能 / 安定性 / 高速船 / 滑走艇 / 浸水表面積 / スプレー / 水中翼制御 / ジェットエンジン / 操縦安定性
【研究成果の概要】
初年度においては高速船の抵抗試験を高精度に行うため、現有の船型試験装置の改良を行い、定常曳航性能の向上、振動の低減などがはかられた。
また、非線形計画法を用いた高速船の船型計画法に粘性影響を取り入れ、船尾剥離抵抗を考慮した設計法を確立した。高速船の操縦性能、耐航性能に関しては理論的検討を行い、さらに定常航走中のWIG(Wing in Ground Effect)の性能、滑走艇のスプレー現象について理論的解明を行った。
第2年度においてはWIGの旋回性能、耐航性能について非定常性を考慮した解析を行い、揚力と上下運動の間の位相関係について新しい知見を得た。また、ハイブリッド型水中翼船の旋回時安定性、滑走艇の浸水面形状について理論的解明を行った。また、船舶航行状況を正確に計測するためのシステムについて考察を行った。
第3年度は船舶が高速航行する時の安全性、滑走艇のハードチャイン部からの非線形造波現象による揚力発生機構、波浪中の水中翼船の揚力特性を実験的、解析的手法を用いて調査した。
高速船の推進装置としてのウォータージェット推進器周りの流れを数値流体力学的手法を用いて調査し、推進性能とウォータージェット推進器の形状との関係を明らかにした。
追い波中でのLow Cycle Resonanceについても理論的に現象を解明した。また、実海域での航行を考える上で欠くことのできない波浪中抵抗増加についても理論的に調査し、限られた場合であるが抵抗増加の少ない船首形状を導出した。
【研究代表者】