形状可変機能を有する再構成宇宙システムの設計法とその先進的な姿勢制御法の実証研究
【研究分野】航空宇宙工学
【研究キーワード】
可変形状機能 / 宇宙システム / 可変形状姿勢軌道制御 / 軽量高剛性伸展ブーム / 収納・展開機構 / 可視光カメラ姿勢センサ / 航空宇宙工学 / 機械力学・制御 / 人工衛星 / 宇宙インフラ / 可変形状機能超小型衛星 / 再構成宇宙システム / 長大伸展ブーム / スターシェード / 超小型衛星システム / 伸展ブーム / 姿勢カメラ / 深層学習 / 展開構造
【研究成果の概要】
可変形状姿勢制御衛星のEMの開発を実施してFM開発に移行できた。本衛星は2021年度に軌道上打上予定である。可変形状姿勢制御のために、構造最適化、磁気トルカ・RW併用姿勢制御、太陽発電性能、熱制御、通信干渉への影響などを解明し、可変形状ソーラーセイルのEML間遷移や火星軌道への設計解を見出し、軌道姿勢制御への有用性を示した。波型閉断面形状構造の展開特性等を解明する一方、3グラム可視光カメラによる軌道上AI識別実験にて1deg精度で3軸姿勢決定できた。展開トラス構造によるオカルタ衛星や世界初の紫外線天文観測・陸海域観測超小型衛星を提案して概念設計を行った。後者は2022年度に打上予定である。
【研究の社会的意義】
可変形状姿勢制御とは、本体の可動部による形状変化を利用して、本体の一部分の姿勢を希望通りの方向に制御するもので、従来よりも、効率的かつ迅速に姿勢変更したり、安定に姿勢維持できる可能性を有する制御である。従来は可動部による影響を外乱と捉えてできるだけその影響を小さくしていたが、本研究ではむしろ積極的に利用するところに大きな違いがある。一方で、高度な技術が必要とされるので、本研究では、解析、地上実験はもちろん、実際に軌道上実験を目指し、形状変化するための制御理論、新しい構造機構の提案と試作、それらを応用した宇宙機ミッションの提案などを行った。特に、実際に軌道上AI識別実験も行い、有効性を示した。
【研究代表者】