機械学習に基づいたデータ駆動型設計の構築
【研究キーワード】
データ駆動型設計 / 機械学習 / 設計工学 / 生成モデル
【研究成果の概要】
予測の不確実性を考慮した機械学習モデルについて、Bayesian deep learningを使用することで不確実性を計算する手法を実装した。また、データ駆動型設計のうち形状創出について、機械学習手法であるVAEおよびGANを用いて多様な形状を創出する手法を構築した。具体的には、cWGAN-gpという機械学習モデルを使用することで、既存の生成モデルよりも滑らかで多様な形状を生成できることを示した。このようなモデルは他の研究でも提案されているが、いずれも滑らかな形状を得るこ都ができていなかったが、本研究によりその課題が解決された。またVAEを用いた場合には形状の特徴が抽出された潜在変数空間を分析することで、求める形状を意図的に作り出せることを示した。これらの知見により、形状創出で求められる、形状の多様性と生成される形状の制御ができる道筋が示された。また前述の予測の不確実性を用いることで、生成される形状の信頼性を評価することができた。この研究は機械設計において初期検討を行なうために使用できると期待される。初期設計は機械設計の出発点であり、重要性は大きい。実際、本研究の成果に複数のメーカが興味を示し、成果の活用を進めている。
また強化学習を用いた形状修正手法については、連続・多変数の場合のタービン最適化手法を構築した。これにより、実際の設計条件に近い条件での最適化が可能になる。本研究により、様々な対象について最適化計算ができる可能性が示された。本研究によりデータ駆動型設計の適用範囲が広がり、人間の設計者でなく機械で最適化ができる対象が広がる。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2021-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)