混合潤滑状態下における表面粗さ形状の境界摩擦に及ぼす影響
【研究分野】設計工学・機械要素・トライボロジー
【研究キーワード】
トライボロジー / 潤滑 / 混合潤滑 / 弾性流体潤滑 / 表面粗さ / 接触理論 / 数値計算 / 実験
【研究成果の概要】
混合潤滑を解析する上で、流体潤滑寄与分と境界潤滑寄与分の両者は同等の精度で取り扱わなければならないが、従来の解析においては、流体潤滑部分と比較して境界潤滑部分の評価が不十分である.特に表面粗さの形状による接触状態およびそれに伴う摩擦力のモデル化が十分でない.このため,製作した高精度スピンドル装置を用いたボール・オン・ディスク型摩擦試験機を用い,磁気記録装置用ディスクの平滑面に対し,いくつかの粗さ形状のもった軸受鋼球を接触させることによってによって摩擦特性測定し,粗さ形状によって実験結果を整理した.
まず,粗さ形状を,統計分布のみで表し,整理した.なお,吸着膜の特性については,被覆率をLangmuir吸着式から,せん断強さをEyring粘性モデルから導かれるBriscoeのLangmuir膜のモデルを用いる申請者らのモデルを用いた.
実験においては,ボール・オン・ディスク摩擦試験機による実験結果が上記モデルと定性的に一致し,定量的にも近い値が得られた.また,さらに既存の実験装置の改造によりボールオンディスク型の実験装置を製作したが,本年度は実験装置の動作確認と,特性評価に終わった。解析に関しては,実験結果と比較して満足される結果は得られず,ボールオンディスク摩擦試験機による実験とともに今後の課題である.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
桃園 聡 | 東京工業大学 | 工学部 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】1996
【配分額】2,500千円 (直接経費: 2,500千円)