酸化ニッケル表面のプロトン伝導性の発現とそのエレクトロクロミック素子への応用
【研究分野】無機材料・物性
【研究キーワード】
先端機能デバイス / 表面界面物性 / 欠陥準位 / エレクトロクロミック / 表面・界面物性 / イオン伝導 / 酸化物 / セラミックス / エレクトロクロノミック
【研究成果の概要】
欠陥構造を積極的に導入してイオン伝導性を発現させた酸化物薄膜のデバイスへの新しい応用を検討した。当初目指していたナノ構造を持つNiO薄膜では残念ながら期待したイオン伝導は認められなかったのだが,水素導入スパッタリング法で形成した水素含有Ta2O5薄膜は,ドライプロセスのみで積層するエレクトロクロミックセル中でプロトン伝導に基づく電解質として機能する可能性が示された。また,TiO2-δ中で電界によって酸素空孔が輸送される性質を利用して,TiO2-δ/CoFeB強磁性体薄膜の積層構造の磁気異方性が電圧印加によって不揮発的な変化を示すことを発見し,イオン伝導駆動型の新しい磁性デバイスの可能性を実証した。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的萌芽研究
【研究期間】2010 - 2012
【配分額】3,700千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 600千円)