21世紀ジャカルタ都市圏の人口安定・世代変化・都市の成熟に関する研究
【研究キーワード】
基幹統計質問項目の通時的変遷整理 / 基幹統計のGIS上での地図化 / 政治エリート(国会議員)の居住地分布の地図化 / 重要先行研究のグループでの精読 / 統計データとフィールド調査の統合 / ジャカルタ / メガシティ / 人口動態 / 土地利用 / 世代変化
【研究成果の概要】
月1回のオンラインでの研究会合を着実に重ねた。研究会には本研究プロジェクトの研究分担者だけでなくフィールド調査経験のある博士課程レベルの若手研究者など毎回5~8名程度が参加し、ジャカルタ首都圏の現状のフィールド調査結果の報告と、量的データの入力や分析・解釈、先行研究の批判的検討の3面で、深い議論や分析を進めることができた。
統計データの分析は、研究分担者・協力者の三村・小泉が中心となり、当面の対象をインドネシアの基幹統計の一つPODES(村落潜勢力調査)にしぼり、統計・地図データの一部の購入、インドネシア統計庁の専門家を招いたオンライン勉強会、PODESの過去5回分の質問項目の変遷についての整理と一部の和訳、一部年度のデータの地図化までを進めた。また、それとは別に、研究代表である新井が2014-2019年会期の国会議員の居住地を地図化した。当該データは、今後、村落潜勢力調査のデータと地図上で重ねることで、政治エリートの居住地特性を、より全体的な社会的・人口学的データの文脈上で分析することも目指している。
土地利用・物理的な空間の変化に関しては、研究分担者の林憲吾がすでに作成済みの建造環境類型による2010年のジャカルタの土地利用分析を、PODESなどの政府統計の集計単位である行政区分にあわせて再分類した。今後は、可能であればこの類型による分析を、より自動化された機械的な分類作業により複数年度において実施し、経年的な比較を試みる。
理論面では、本研究プロジェクトにとって重要な先行研究の文献を研究会メンバーで批判的に精読している。また、研究エフォートの成果の一部を、以下の論文にて発表した。(新井健一郎2022「ジャカルタにおける知事公選と住宅 ・ 居住環境整備」『都市創造学研究』第6号(亜細亜大学都市創造学研究所))
【研究代表者】
【研究分担者】 |
林 憲吾 | 東京大学 | 生産技術研究所 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
三村 豊 | 総合地球環境学研究所 | 研究基盤国際センター | 研究員 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)