芸術における真正性と同一性の保存 ―リバース・コンサベーションの確立
【研究キーワード】
芸術 / 保存 / 同一性 / 真正性 / 継承 / 美術 / アーカイヴ / 臨界
【研究成果の概要】
今年度はこれまでの研究をもとに展覧会「再演 ―指示とその手順(Re-Display: Instruction and Protocol)」を開催した。芸術作品を制作(つくる)―保存・修復(まもる)―展示・公開(みせる)―記録・アーカイヴ(しるす)の循環から、本研究の最大のテーマとなる「芸術作品における継承すべき真正性と同一性」について考察し、物質としての作品、論考、グラフィック、展覧会を通じて一般に公開した。
また昨年度に引き続き、基礎的な研究の積み重ねと、集積された知見および考察内容を共有するための研究会を拡大し、研究代表者および研究分担者に閉じない形で、芸術作品における真正性と同一性を研究する「芸術保存継承研究会」を年間通じて16回開催した。生命美学、能楽、洞窟壁画、書道、写本、楽書など様々なゲストを迎えた研究会を大学の学生にも開くことで、本研究に興味がある研究者が気軽に参加できる体制を構築した。
【研究代表者】