Discovery Sagaサイレントキーワード俯瞰

本研究では、波長より小さな微細寸法での光学－ナノ光学－及び極めて高速で複雑な動特性を有するレーザーカオス技術に基づき、人工知能で重要な強化学習の本質である多本腕バンディット問題（意思決定問題）を、光の極限性能とともに物理的に実現するための基盤技術を開発した。具体的には、（１）光の微細化の極限としての近接場光による超高集積意思決定、並びに（２）光の高帯域性の極限による超高速意思決定に関し、基本原理やスケーラビリティを実証した。さらに、（１）、（２）の基盤となる理論を構築した。

意思決定の高速化・高効率化は不確実性の高まる現在及び今後の社会及び情報通信技術において重要であり、本研究は、光の物理的特徴が意思決定の高度化に寄与できる可能性を示した。また、光を用いた意思決定に限らず、自然系を用いた情報処理機能構築の構築は今後の重要課題であり、圏論を用いて、新たな理論的アプローチを示した。

【研究分担者】
堀裕和	山梨大学	大学院総合研究部	教授	(Kakenデータベース)
内山和治	山梨大学	大学院総合研究部	助教	(Kakenデータベース)
西郷甲矢人	長浜バイオ大学	バイオサイエンス学部	准教授	(Kakenデータベース)
松本敦	国立研究開発法人情報通信研究機構	ネットワークシステム研究所ネットワーク基盤研究室	研究員	(Kakenデータベース)
岡村和弥	名古屋大学	情報学研究科	特任助教	(Kakenデータベース)
金成主	慶應義塾大学	政策・メディア研究科	特任准教授	(Kakenデータベース)
赤羽浩一	国立研究開発法人情報通信研究機構	ネットワークシステム研究所ネットワーク基盤研究室	主任研究員	(Kakenデータベース)