高安定短パルス受動・能動ハイブリッドモード同期光ファイバレーザとその応用
【研究分野】電気電子工学およびその関連分野
【研究キーワード】
光ファイバレーザ / モード同期 / 非線形ループミラー / レーザ / 光ファイバ / 量子エレクトロニクス / 光短パルス
【研究成果の概要】
本研究では、受動モード同期光ファイバレーザとして最近注目されている9の字(Figure-9)型レーザ(F9L)について、通常用いられる非相反位相シフタを光変調器で置き換えることを考案し、本研究で実施した。光位相変調器を用いた構成を試作し、パルス幅210fs、スペクトル幅17.94nm、繰り返し周波数は1.54MHzのモード同期短パルスを得た。光位相変調器に代えて光周波数シフタを用いた構成では、光周波数シフタの駆動周波数 38.58MHz、ポンプパワー41mW でパルス幅1.9ps、スペクトル幅 1.3nm で繰り返し周波数は 3.73MHzのモード同期短パルスを得た。
【研究の社会的意義】
本提案のF9Lは、受動モード同期と能動モード同期のもつ特長を両立させており、受動モード同期のもつフェムト秒領域での超短パルス発生能力と、能動モード同期のもつパルスの高安定性(低ジッタ・低強度雑音)および高繰り返し周波数化(~10GHz)という特長を両立する優れた短パルス光ファイバレーザが実現できた。このような高安定な短パルス光源は特に計測・計量において重要であり、今後、高繰り返し周波数SCコム計量・計測、非線形光学顕微鏡、およびRZパルス光通信などのシステムの光源としての応用を計画している。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
セット ジ・イヨン | 東京大学 | 先端科学技術研究センター | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2017-06-30 - 2019-03-31
【配分額】6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)