損傷とクラックの三次元評価機器の開発
【研究分野】材料加工・処理
【研究キーワード】
内部損傷 / 超音波 / AE / 非破壊評価 / 微視割れ / C / C複合材料 / SiC 粒子分散ガラス / Si-Ti-C-Oセラミックス / SiC粒子分散ガラス / ヒステリシスループ
【研究成果の概要】
無機系複合材料は力学的環境下で微視組織内における小さな欠陥及び損傷の蓄積により最終破断に至る場合がほとんどである。本研究では、使用中に発生するこれらの損傷を3次元的に検出し、定量的に評価する非破壊評価装置の開発を目的とした。対象材料としてはS-Ti-C-Oセラミックス、C/C複合材料及びSiC粒子分散ガラス(PbO-B_2O_3-SiO_2)基複合材料とし、AE特性と超音波特性が調べられた。SiC粒子分散ガラス基複合材料に対するAE逆問題解析により、微視割れは20μm以下の大きさとせん断型のものが支配的であるが最終破断近くには大きな割れが発生する傾向にあることがわっかた。C/C複合材料の場合には、繊維の配向による力学的異方性を考慮した3次元AE位置評定アリゴリズムを開発し、き裂の進展とAE発生位置との関連を調べた。AEは主に繊維の方向に沿って発生しており、AE逆問題解析により破壊の進展に伴う内部損傷の度合いを定量的に評価した。一方、負荷中に起こる内部損傷をその場で観察するため、超音波とAEを結合させた計測システムが完成され、実験中に起きる内部損傷の度合いに対して超音波、AE及びヒステリシスループの計測による多元的評価が可能になった。
さらに、レーザー干渉計を用いたAEの計測が可能となる装置の開発を進めた。本装置により、CFRPの強度試験の際のAE信号やアルミナコーティング材の熱衝撃時に発生するAE信号が非接触計測可能となった。
【研究代表者】