海洋破砕プラスチックごみ回収ロボットシステムに関する研究開発
【研究キーワード】
漂着プラスチックごみ / ロボット / 破砕プラスチック / レーザスキャナ
【研究成果の概要】
本研究では研究項目①3D LiDARの高精度化と破砕プラスチックごみの検出手法の開発、および研究項目②破砕プラスチックごみ回収ロボットシステムの開発の2つの研究項目を設定し、5年間で研究開発を行う。令和3年度は、研究項目①に対して、昨年に引き続き3D LiDARから得られるリフレクタンスデータに着目した破砕プラスチックごみの検出原理について検討を進め、昨年度に検討した全方位3D LiDARに加え、MEMS型3D LiDARも用いたマイクロプラスチック検出実験を行った。実験の結果、使用したMEMS型3D LiDARはリフレクタンス値のレンジが不十分であり、全方位3D LiDARに比べて検出精度が劣ることがわかった。さらに選定したMEMS型3D LiDARが開発中止となり、今後のサポートが見込めないことから、MEMS型3D LiDARを用いたマイクロプラスチックの検出を断念し、全方位3D LiDARを採用することとした。また、研究項目②に対して、吸引型マイクロプラスチック回収機構を新たに開発し、前年度開発した新型クローラロボットに搭載した。開発した破砕プラスチックごみ回収ロボットを用い、実際の海岸でマイクロプラスチックごみ回収試験を行い、回収動作を確認した。さらに、3D LiDARデータによるジオメトリビッグデータを用いた3D LiDARの高解像度化にも取り組み、疎な3D LiDARデータから高解像度な3次元データをDNNにより構築する手法を開発した。さらに作業現場で安全を確保するための人物認証手法や、効率よく実作業を行うための環境情報構造化に基づくロボット制御システムなどを開発した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
宮内 翔子 | 九州大学 | システム情報科学研究院 | 助教 | (Kakenデータベース) |
河村 晃宏 | 九州大学 | システム情報科学研究院 | 助教 | (Kakenデータベース) |
安 ち | 九州大学 | システム情報科学研究院 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2020-04-01 - 2025-03-31
【配分額】44,460千円 (直接経費: 34,200千円、間接経費: 10,260千円)