空間運動精度の測定法に関する研究
【研究分野】機械要素
【研究キーワード】
超音波 / 三角測量法 / 伝達時間 / 多重位相差 / 三次元座標測定
【研究成果の概要】
ロボットアーム, 3次元座標測定機測定ヘッドなどの空間移動する物体の3次元座標を測定するために, 超音波を用いる方法を検討した.
.測定原理の提案
検討した方法ではまず運動体に超音波送波素子を1個取付け, 変調した複数種類の波を順次送り出す. そしてその超音波を位置が固定された複数個の素個で受波する. それぞれの送波-受波素子間の距離を伝達時間法と多重位相差法により高精度に測定し, 三角測量原理により, 3次元座標を求める. さらにこの測定系とは独立に間隔がわかっている送波-受波素子を用い, 随時音速を測定する.
2.測定装置, 回路の設計, 試作
この原理に基づいて, 測定装置, 演算回路, データ処理システムを設計, 製作した.
(1)測定時間の短縮:計算処理時間を短縮するため, 従来の三角測量法を拡張し, 4個の受波素子と送波素子との距離を測定し, 演算した.
(2)測定範囲の拡大:4個の受波素子により構成される測定空間を幾つか統合し, 測定空間を拡張した.
3.測定実験
40KHz, 2KHz, 200Hzの3種類の超音波信号と13個の受波素子を用い, 空間を移動する物体の3次元座標の測定実験を行なった.
(1)測定範囲:1000mm×600mm×500mm
(2)測定精度:2mm
(3)測定速度:6.5回/秒
【研究代表者】
【研究分担者】 |
青山 尚之 | 東京工業大学 | 精密工学研究所 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】一般研究(C)
【研究期間】1987
【配分額】2,000千円 (直接経費: 2,000千円)