精細胞の分化を制御するセルトリ細胞の機能的役割の解明
【研究キーワード】
精子形成 / セルトリ細胞 / 精巣 / 精細胞 / マウス / ゲノム編集
【研究成果の概要】
持続的精子形成は、「精原細胞の維持」と「精細胞の分化」という異なるプロセスがバランスよく厳密に維持されることによって成り立っている。このプロセスには精細管内に存在するセルトリ細胞からのサポートが不可欠であるが、「精細胞の分化」を制御するセルトリ細胞の機能的役割はこれまでのところ殆ど明らかではない。申請者らは、選択的スプライシング制御因子であるPTBP1がセルトリ細胞で高発現することに着目し、セルトリ細胞特異的なPTBP1欠損マウスを作製してその表現型解析を行ったところに、精細胞が減数分裂過程で分化を停止し、雄性不妊になることを見出した。また、PTBP1欠損マウスではセルトリ細胞同士の細胞接着に異常が生じ、血液精巣関門が機能不全になることを明らかにした。更に、PTBP1欠損セルトリ細胞では細胞の増殖性が低下することを確認した。現在は、これら機能不全を誘発する分子基盤の解析を進めているところである
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)