TORC1新規in vitroアッセイ系を用いたアミノ酸感知と活性制御機構の解析
【研究分野】応用生物化学
【研究キーワード】
シグナル伝達 / TOR / TORC1 / グルタミン
【研究成果の概要】
酵母のGtr/Rag非依存性・グルタミン応答性TORC1活性化機構であるPib2経路においては、液胞タンパク質Pib2がグルタミンに結合することにより構造変化し、TORC1に結合してこれを活性化することを明らかにし、この両者のみでグルタミン応答性TORC1活性化をin vitroで再現することに成功した。すなわち、Pib2はグルタミンセンサーであると同時にTORC1の直接の活性化因子であることを示した。
【研究の社会的意義】
TORC1は代謝を制御する主要なシグナル伝達因子で、さまざま疾患の発症・増悪に関与しており、その制御機構の解明が待たれている。アミノ酸を検知してTORC1を活性化する機構について、不明な点の多かったGtr/Rag非依存性・グルタミン応答性の分子機構を初めて明らかにした。この機構は多くの生物種を通じて広く保存されている可能性がある。また、細胞内に高濃度で存在する代謝物を特異的に検知する機構としての一般性を備えている。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
藤木 克則 | 東京大学 | 定量生命科学研究所 | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)