生体分子構造およびに生体分子間相互作用の安定化における水分子の役割の解明
【研究分野】生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
【研究キーワード】
生体分子 / 機能的構造揺らぎ / 水和構造 / 水素結合ネットワーク / 分子動力学シミュレーション / 分子力場 / 低温X線結晶構造解析 / ダイナミックス / グルタミン酸脱水素酵素
【研究成果の概要】
本研究では、生命に不可欠な水が蛋白質の機能的運動にどのような役割を果たすかを明らかにするために、分子動力学(MD)シミュレーションと構造解析実験を組み合わせながら、酵素蛋白質グルタミン酸脱水素酵素(GDH)が基質を捉える運動と水和構造変化の相関を調べた。その結果、GDHの機能的運動がその表面での水分子の脱離・吸着で制御されていることを見出した。
さらに、X線結晶構造解析で観察された水和構造を原子レベルで再現する分子ポテンシャル関数の開発を行った。MDと量子化学計算を併用した計算から、実験水和構造を再現するためには、非共有電子対を露わに取り込んだポテンシャル関数が必要なことが明らかになった。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2014-04-01 - 2016-03-31
【配分額】3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)