原始複製体モデルを用いた複雑化仮説の実験的検証
【研究キーワード】
生命の起源 / 生命の初期進化 / 複雑化 / RNA / 実験進化 / 翻訳システム / 再構成 / 人工細胞
【研究成果の概要】
本研究では、原始地球に生まれた様々な遺伝情報をもつRNA複製体が、いかにして融合し、現在の生物に見られるような一本のゲノムになるかについて理論的な検証と、実験検証のためのRNA複製体の構築を行った。RNA複製体の進化を模擬したシミュレーション解析では、一般的に原始複製体や原始区画の問題点と考えられている機能を失ったRNAの出現が特に融合したRNAの進化を促進すると示唆された。実験では、進化工学と遺伝子工学を用いて自身がコードする複数の遺伝子の翻訳を介して自己複製するRNA複製体を取得した。本研究成果により、原始複製体が複雑化するための条件を予測し、またその実験検証に必要な基盤を確立できた。
【研究代表者】
【研究種目】研究活動スタート支援
【研究期間】2019-08-30 - 2021-03-31
【配分額】2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)