自己組織化ナノシートの構造制御と新規物性
【研究キーワード】
ナノシート / ロタキサン / シクロデキストリン / 自己組織化 / 付着性 / 接着
【研究成果の概要】
本研究では、申請者らが発見した擬ポリロタキサンナノシート(PPRNS)の合成・構造・物性の研究を通じて、ナノシートの構造制御の支配因子を明らかにしただけでなく、PPRNS特有の新たな分解挙動を見出した。さらに、ナノシートの吸着特性やポリマーブラシとしての物性を詳細に検討したことで、PPRNSを吸着型ドラッグデリバリーシステムや新規ポリマーブラシなどとして応用する上での基盤的知見を得ることに成功した。
【研究の社会的意義】
擬ポリロタキサンナノシート(PPRNS)は、2019年に我々が初めて報告した新規ナノ材料である。学術的意義としては、ナノシート化学の中にトポロジカル超分子の自己組織化の特性が付与されたことで、ナノシート化学と超分子化学が融合した新しい学理の誕生をもたらした点にある。また社会的意義としては、生体安全性・適合性の高いドラッグデリバリーシステムや、新規ポリマーブラシ材料を創出したことで、医療やヘルスケアに応用するための基盤的知見が得られたことが挙げられる。
【研究代表者】