分子鎖ネットワークモデルによる高分子材料特性の力学場連成解析法の開発
【研究分野】機械材料・材料力学
【研究キーワード】
高分子 / 計算力学 / ネットワークモデル / セル・オートマトン / 粗視化分子動力学 / 分子鎖 / 高次構造 / メゾスケール / 素視化分子動力学
【研究成果の概要】
本研究では,高分子材料を分子鎖の集合体として捉えたメゾスコピックレベルにおける材料特性解析モデル,すなわち,「分子鎖ネットワークモデル」に基づく材料特性の力学場連成解析手法を開発することを目的とする.本年度は3次元ネットワークモデルを構築し,それをもとに以下の点について検討した.すなわち,分岐および架橋構造について検討し,分岐数の方が側鎖長さよりも力学特性に与える影響が大きいことや架橋による力学特性の変化のメカニズムなどを実験結果と比較して明らかにした.さらに,ナノインデンテーション試験を想定した押し込み解析手法を示し,解析から得られる荷重変位曲線の傾向が実験によって通常得られるものと一致することから,押し込み解析の妥当性を示した.続いて,紫外線硬性化樹脂を想定したネットワークモデルに対して押し込み解析を行い,硬化の分布と押し込み特性との関係について考察を加えた.また,結晶構造を考慮したネットワークモデルやメゾ領域の構造と,光特性との関係などについての解析を行い,分子鎖ネットワークモデルによる高分子材料特性の力学場連成解析法の可能性を示した.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
大宮 正毅 | 慶応義塾大学 | 理工学部 | 講師 | (Kakenデータベース) |
|
【研究種目】萌芽研究
【研究期間】2005 - 2007
【配分額】3,400千円 (直接経費: 3,400千円)