作用素環論と諸分野との相互作用
【研究キーワード】
作用素環 / C*環 / 力学系 / 非可換幾何 / 集合論
【研究成果の概要】
今年度は,SGDSと呼ばれる力学系と位相グラフに関する論文と,SGDSから作られるC*環のイデアル構造に関する論文をまとめ公開した.SCDSはSingly Generated Dynamical Systemのr略でRenault氏により導入された.最初の論文では,SGDSから作られるC*環のクラスが,代表者が導入した位相グラフというものから作られるC*環のクラスと一致することを,位相グラフの双対グラフやfactor mapなどを用いて示した.さらに後の論文では,SGDSから作られるC*環のイデアルの構造を空間の部分集合などを用いて具体的に記述することに成功した.
また,以前から続けてきた量子群に関連する非可換空間の研究を完成させ,論文にまとめ公開した.この論文は雑誌に掲載されることが決定した.
接合積を用いた非可換幾何の研究や有限T0空間上のC*環の解析に関する研究も進めることができた.
22年の1月に京都で行われた研究集会で,SGDSから作られるC*環のイデアル構造に関する結果を講演した.この集会はハイブリッドで行われたが,会場からもオンラインからも質問が相次ぎ,有意義な発表となった.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)