日本伝統の繊維加工技術を活用した革新的ナノスマートテキスタイルの創製
【研究キーワード】
ナノファイバー / ナノスマートテキスタイル
【研究成果の概要】
ポリエチレンテレフタレート(PET)におけるレーザーエレクトロスピニング(LES)のノズル付近での紡糸挙動の実測および理論解析から,理論解析結果は,実測値と相対的に同じ傾向を示すことが確認できた.レーザー出力の増大にともない,PETウェブ中の繊維の複屈折は二極的な分布を示した.セルロースナノファイバー(CeNF)/高密度ポリエチレン(HDPE)繊維は,HDPE単体に比べて,幅広い条件での紡糸が可能であった.LESで作製した ポリプロピレン(PP)単体の繊維は特異な結晶構造を示した.CeNF/PP繊維は,PP単体の繊維に比べて高弾性率を示し,力学特性が向上した.
【研究の社会的意義】
本研究の成果から,シミュレーションと実測値の比較によって,LESの紡糸挙動の機序を検証することができ,またLESによって特異な構造・特性が発現することが明らかになり,ナノテキスタイルとしての応用化のための指針が得られた.
本研究成果による新たな知見・指針は,繊維・テキスタイル・衣服材料分野の発展および新規領域分野開拓への貢献が期待できることから,関連分野発展のための社会的・学術的意義を有する.
【研究代表者】