郷・村名初出データにみる日本中世の民衆社会
【研究キーワード】
ムラ / データベース / 中世 / 民衆 / 社会 / 古代 / 村落 / 荘園
【研究成果の概要】
今年度も、①科研事務局会議・運営会議の開催、②「ムラの戸籍簿」研究会の開催、③郷・村データベースの作成を柱に、活動を行った。
まず①については、2021年5月2日、8月4日にオンラインにて事務局会議を行い、例会の持ち方やデータベース作成の進捗状況について討議するとともに、2021年9月25日には研究分担者をもまじえてのオンライン科研運営会議を開催し、新型コロナウイルスの影響下にあって郷・村の研究およびデータベース作成をいかに推し進めるか議論した。
次に②については、2021年5月2日に、「鈴木哲雄『日本中世の村と百姓』(吉川弘文館、2021年1月)を読む」と題するオンライン書評会を開催し、鈴木哲雄氏をゲストスピーカーとしてお迎えしつつ、その著書から中世村落史研究の現状と課題について学び、議論した。また6月20日には、貝塚啓希「甲斐国郷村表作成作業の状況」・吉永隆記「榎原雅治「地域社会における「村」の位置」・「中心村落と周縁村落についての覚書」(『日本中世地域社会の構造』校倉書房、2000年刊所収)を読む」の2本の報告から成る例会を開催し、さらに9月25日には、吉竹智加「相模国郷村表作業状況」・門井慶介「赤松秀亮「南北朝期における広域的「村」の特質と機能―播磨国矢野荘の上村と下村に注目して―」(『歴史学研究』998号、2020年)を読む」の2本の報告から成る例会を開催した。そして2022年3月5日に、荒木舜平「陸奥国郷村表作業状況」・服部光真「和泉国の「ムラの戸籍簿」の可能性―和泉市いずみの国歴史館『希う―いのりのかたち』展を観覧して」の2本の報告から成る例会を開催した。
③については、科研アルバイトの協力を得ながら、とくに陸奥国・甲斐国・相模国等の郷・村表作成に向けた作業を進展させるとともに、東海地域の郷・村表作成作業にも着手することができた。
【研究代表者】