数学授業における「数学的な言語活動」に対する日常言語の影響に関する国際比較研究
【研究キーワード】
数学教育学 / 言語活動 / 証明学習 / アーギュメンテーション分析 / 生態学的アプローチ / 国際比較 / 数学的な言語活動
【研究成果の概要】
本国際共同研究全体の目的は,数学授業における「数学的な言語活動」に影響を及ぼす日常言語の特徴を国際比較研究により実証的に明らかにすることである.本研究の仮説は,日常言語の違いによって,数学授業における証明や説明,議論などの「数学的な言語活動」の様式が,国や地域によって大きく異なり,それが数学学習の過程や結果に本質的な影響を及ぼす,ということである.この仮説を検証し,本研究の目的を達成するために,2020年度(10月下旬の交付決定後)より,ドイツ・ブレーメン大学とノルウェー・アグデル大学の海外共同研究者,国内研究分担者とともに国際共同研究を開始した.COVID-19の影響は想定以上に大きく,予定していた海外研究機関への訪問は実施できていないものの,2021年度は多くのオンラインミーティングを開催するとともに,特にカリキュラム文書や教科書に含まれる証明関連用語に注目して国際比較を中心に進めた.カリキュラム文書や教科書の制度は各国で異なるが,各国の数学授業の特徴を理解するための教育資料として重要なものである.カリキュラム文書の分析・比較においては大量の語句の分析を可能とするテキストマイニングアプローチを採用した.また,教科書の分析・比較においては海外共同研究者との協働により用語の選定や意味の解釈の共通理解を図りながら進めた.さらに,2021年度後半には,日本側の授業データの収集を開始することができた.日本側データの予備的分析の進捗については国内研究集会の開催を通して共有した.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
宮川 健 | 早稲田大学 | 教育・総合科学学術院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
大谷 洋貴 | 日本女子大学 | 人間社会学部 | 助教 | (Kakenデータベース) |
袴田 綾斗 | 高知大学 | 教育研究部人文社会科学系教育学部門 | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2020-10-27 - 2025-03-31
【配分額】18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)