高大連携による古典文学の探究型授業の教材作成と教育モデル構築の実践的研究
【研究キーワード】
高校~社会人参加のワークショップ / 日本古典文学 / 探究型教材、授業方法の作成 / オンラインワークショップによる古典探究の試み / テーマと緊密に連携したアイスブレイク / アクティブラーニング / 探究型教材作成 / 多様な研究手法での活動を通じた深い学び / 古典教育 / 探究型授業 / 高大連携 / 教材作成 / 教育モデル構築
【研究成果の概要】
今年度もコロナ禍で夏季休暇中の集合型ワークショップ(以下WS)開催は困難だったため、昨年同様、オンラインにて春にWSを開催した。昨年度はオンライン学習のあり方の模索を兼ねたテーマにしたが、すでにオンライン学習は浸透してきていると判断し、今年度のWSはオンラインでも深く古典作品を読み込んで仕組みと方法を知り、さらに創作につなげられる「パロディ」をテーマとした。
WS実施まで研究会を重ね、教材選定、講義内容とワークの内容・方法の詳細な吟味・設定をおこなった。ファシリテーター2名の専門もふまえ、WSのタイトルを「当世徒然草―パロディをつくる」とし、『徒然草』を基盤の素材に吉原遊郭を題材とする『吉原徒然草』からパロディづくりの方法を学んで現代版「当世徒然草」を創作する活動とした。zoomによるWS開催は2022年3月20日、参加は高校生2名、大学生16名、大学院生4名、高等学校教諭2名、大学教員1名、社会人1名、連携研究者の視察2名の28名であった。
WSでは、テーマと緊密に連携したアイスブレイクによって古典に向かうハードルを下げつつパロディの世界へ導き、最新の研究をふまえた『徒然草』のミニ講義、江戸吉原の世界やパロディの方法のミニ講義の間に個人・属性を考慮したグループでの読解ワークを挟み、その後、教科書にも多く掲載される『徒然草』137段(部分)をグループでWeb上のスライドを共有しながらパロディ化する活動をおこなった。
最後のふり返りでは、難しいと思ったパロディ創作も段階を踏んで学ぶことで自分にもできたという達成感、オンラインであっても協同作業を通じて新しい発見を得られた喜びなどが語られ、充実したWSとなった。
また、本科研の基盤となった研究会で実施してきた内容を広く社会に還元すべく、Webサイトを立ち上げた。
【研究代表者】