デジタル技術と電力の融合による新たな電力ビジネスと持続可能な社会への影響分析
【研究キーワード】
エネルギー産業 / イノベーション / デジタル技術 / ビジネスモデル / 電力系統 / 生産効率性 / エネルギー消費行動 / 公共政策 / エネルギービジネス / スタートアップ / 省エネルギー政策 / 経営効率性評価 / 配電ライセンス / 費用評価 / 需給制御 / デジタルトランスフォーメーション / 電力ビジネス / 持続可能な社会
【研究成果の概要】
本研究課題は、エネルギー産業におけるイノベーションとその社会への影響について、政策、経済、技術の複合的視点から分析することを目的とし、以下の3つの項目を実施するものである。①電力関連スタートアップ企業のビジネスモデルの分析と制度・政策研究、②新たな技術の獲得や応用が電力供給事業の生産性に及ぼす影響の分析、③デジタル技術の導入が配電システムの保守・運用管理の効率化や費用削減などに及ぼす影響の分析。
2021年度は以下について実施した。① 持続可能なエネルギー転換に向けたデータ駆動型イノベーションの創出における可能性と課題を検討し、データ駆動型エネルギー・システムを実用化する上での課題と公共政策・制度設計の検討を行った。② 生産効率性分析モデルに企業の技術獲得への取り組み度合いを反映させる方法について検討した。また生産効率性分析への応用を念頭に、符号付きグラフ上でのクラスタリングに関する研究を実施し、新たなアルゴリズムの検討と、より一般的な問題設定に対するアルゴリズムの理論解析を行った。③ 変動性再生可能エネルギーと蓄エネルギーの導入に加え、補助電源としてディーゼルエンジンを用いたシステムの運用に関する最適化モデルの構築に関する研究、家庭部門におけるエネルギー消費行動パターンの分析を行った。また太陽光発電や風力発電が大量に連系された電力系統で懸念される電圧に係わる技術課題に対し、新たなインバータ力率の設定方法と適正な電圧維持への貢献の検討、電源脱落時の周波数変動対策としての風力発電の慣性応答の可能性に関するシミュレーション評価、電力系統の需給バランス維持困難化への対策としての経済負荷配分制御の解析を行った。
【研究代表者】