心理学研究のためのRを用いたWeb教材開発の促進とその教育効果検証
【研究キーワード】
心理統計教育 / Web教材 / R / 教育効果の検証 / 心理学研究 / ベイズ統計学
【研究成果の概要】
本研究の目的は,心理統計の授業を担当している教員(主に授業でRを活用している教員)と学生の双方に有益な教材を開発し,その教育効果の検証を行うことである。具体的には,1. 心理統計の授業においてRを活用した事例・教材・Tipsの整理,2. Rに関するWebベースの自習用教材の開発,3. 開発した教材の教育効果の検証,を行う。とりわけ,これまで本研究組織が行ってきた研究と継続性を持つ,2が主たる研究となる。
令和3年(2021年)度は,令和2年度に引き続いて,本研究組織で開発したRに関するWeb教材改良版(バージョン1)を活用し,教材のコンテンツを充実させることに注力した。本研究におけるWeb教材は,Moodleをベースにしており,Moodleの小テストモジュールと連携ができる「R Codeプラグイン」によりWeb上でRを動かしながら学習できるインタラクティブな教材の開発が可能となっている。学習者はMoodle上でRコードを入力しながら,Rと心理統計について学習することができる。教員は,Moodleの機能により,テスト問題の追加,テストの採点等を行うことができる。
本研究組織では,前科研費助成事業の成果を発展・進化させ,「心理統計」色を前面に出し,心理学研究に活用出来る教材を鋭意開発している。実際の心理学研究の論文を用いた教材など,オープンエンドな教材の開発に着手している。このため,「R Codeプラグイン」を活用出来る教材と,活用が難しい教材の2タイプの教材ができてきた。本年度はこれらタイプの異なる問題・教材の整備と,翌年度に向けて,教材の教育効果検証の準備を行った。
【研究代表者】