世界文化〈資本〉空間の史的編成をめぐる総合的研究:アフリカ・カリブの文学を中心に
【研究分野】文学一般
【研究キーワード】
比較文学 / 資本 / 世界システム / アフリカ / カリブ
【研究成果の概要】
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同利用共同研究との共催により、国際シンポジウム「『プレザンス・アフリケーヌ』研究:超域的黒人文化運動の歴史、記憶、現在」(2017)を東京外国語大学で開催したほか、ニューカレドニアからアミド・モカデム氏を招聘し、同氏の講演とそれに基づく討論をおこない(2019)、さらに、フランス・ストラスブール大学にて、国際シンポジウムを同大学との共催で開催するなど(2019)、国際的な研究交流の構築を実現できた。また、国内において定期的な研究会を開催した。これらに係る研究成果は、すでに様々なメディアで発表されているが、今後も日仏両国で公刊される予定である。
【研究の社会的意義】
アフリカ、カリブ地域を中心にラテン・アメリカ、中近東、太平洋までを視野に収め、〈資本〉概念を理論的支柱としつつ、徹底したテクスト分析によって世界規模における文学生産の実態を精査し、結果としてその多極的な展開、また政治・経済・社会との多層的な交渉を描き出すことをめざした本研究は、『プレザンス・アフリケーヌ』研究とも連動することで、同時に雑誌研究という性格を持つに至り、挿話的でないしかたでこのメディアを分析・検討するための新しい方法を確立した。その成果は、すでに公表された質量とも豊かな著作・発表に加え、近く公刊予定の『プレザンス・アフリケーヌ』論集をつうじて汎く社会に還元される見込みである。
【研究代表者】