感性情報通信に向けた顔の分析合成処理共通プラットホームの構築
【研究分野】情報通信工学
【研究キーワード】
顔認識 / 顔画像合成 / 顔モデル整合 / 共通ソフトウェア / 顔アニメーション / 感性コミュニケーション / 擬人化エージェント / 顔インタフェース / 顔分析 / 表情合成 / 平均顔 / 感性処理 / 3次元モデル / 顔情報処理 / 顔合成 / 特徴抽出 / 表情変形 / GUI
【研究成果の概要】
現在までに、多くの研究機関や大学において、顔の認識や顔画像合成に関する様々な研究が行われ、コンピュータの処理能力の向上と共に実用化の直前レベルまでに達している。
しかし、これらの要素技術は、個別の要求に対して研究開発された場合が殆どで、他のシステムとのインタフェースを含む拡張性や統一性を持たないものが多い。このような背景において、本研究では、顔画像を対象として汎用性のある構造化された基本ソフトウェアシステムの構築を目指した。
このソフトウェアシステムの中心は、顔画像の認識と合成技術を統一して扱える汎用的な顔情報処理ライブラリが中心となっている。顔の認識技術としては、顔と顔部品の抽出、記述、ならびに動画像中でのそれらの追跡、さらに個人照合や表情認識のための基本ツールの開発を行った。また汎用化のためのAPI開発も行った。顔画像合成では、自然さとリアルさを併せ持つ顔、顔部品の3次元モデルと顔の表情、動きの合成が可能な顔画像合成ルールの構築を行った。顔形状の標準モデルを用意し、認識システムの出力から得られた顔特徴点に基づいて個人の顔写真に整合して、個人の顔形状に合ったモデルを作成する手法を確立した。
各研究機関で開発された基本アルゴリズムを相互に結合し、さらに汎用化を目指す工夫を行ったこと。個々の表情変形ルールに対して大幅なクオリティ向上を目指したこと。またインタラクション技術として、感情の取り扱い方法や、ネットワークを経由したコミュニケーションについて具体的に検討したこと。またWEB上でのコミュニケーションを汎用的に記述する方法を実現した点が新しい成果である。また心理的な分析により顔表情アニメーションの時間的な変化について検討した点も全く新しい成果である。
【研究代表者】