既存物体にもとづく,物体の特徴を考慮した形状モデリング手法
【研究分野】計算機科学
【研究キーワード】
形状モデリング / コンピュータグラフィックス / 対称性 / 回転対称 / 面対称 / wrinkly曲面 / 形状モデル / 回転対称物体 / 回転対称軸 / 面対称物体 / 対称面
【研究成果の概要】
既存物体にもとづいて,その特徴をとらえた上で,形状モデリングを行うアルゴリズムを開発した。その概要を下に記す。
◇回転対称性の検出:測定点から物体の重心位置を推定し,その重心を通る任意の直線を基準軸として,測定点を円柱座標に変換する。円柱座標をプロットし,点集合の輪郭線を求めて,その周期性から,回転対称軸を決定する。
◇回転対称性を利用した形状モデリング:決定した回転対称軸を利用して,各測定点にパラメータ値を与え,測定点を近似する曲面パッチ群を決定する。
◇面対称性の検出:測定点から物体の重心位置を推定し,その重心を通る任意の平面を選択する。測定点の輪郭面をその平面で切断し,切断面の対称性を求める。そのために,切断面の重心を通る直線を物体の重心周りに回転させ,直線と切断面との交線の長さの極値を検出する。これによって対称面を検出することができる。
◇物体の特徴を考慮したモデリング手法の開発:物体の対称性,非対称性や,さらにその他の規則性を考慮した形状モデリング法として,フラクタル曲面とスプライン曲面の特徴(すなわち,スケーリング方向の規則性と空間方向の規則性)を併せ持つWrinkly曲面を開発した。
◇さらにこのWrinkly曲面に対する一般化を行い,そのモデリングの性能向上を行った。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】1997 - 1998
【配分額】2,100千円 (直接経費: 2,100千円)