シクラメンの高精度ゲノム解読に世界で初めて成功
花の進化の謎に迫り、新たな品種開発を加速 農学研究院 水ノ江雄輝 助教
【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
![]() | 高品質なゲノム情報により、花の形や色、香り、塊茎の成長などに関わる遺伝子の解明が進むと期待 |
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
2026.10.13
研究成果Environment & Sustainability
発表概要

かずさDNA研究所(白澤健太室長)は、埼玉工業大学、九州大学、香川大学と共同で、シクラメンの育種やゲノム研究の基盤となる高精度な全ゲノムの解読を行い、4万個以上の遺伝子を特定しました。
シクラメンは多様な色や形の花をもち人気が高い観賞植物ですが、園芸品種はゲノムが大きく複雑なため、これまで育種や研究の基準となる高精度な「参照ゲノム」の整備が遅れていました。
本研究では、最新のゲノム解読・解析技術を駆使して、園芸品種のルーツであるCyclamen persicumのゲノムを高精度に解読することに初めて成功しました。ゲノムサイズは約14.8億塩基対で、網羅率は全ゲノム98.1%に達し、40,223個の遺伝子を特定しました。そして、この中にシクラメン特有の遺伝子群やサクラソウ科に共通する遺伝子群が含まれていることを明らかにし、植物の進化を理解するための手がかりを得ることができました。
今回の高品質なゲノム情報により、花の形や色、香り、塊茎の成長などに関わる遺伝子の解明が進むと期待されます。また、今回のゲノム情報と既存の研究データを統合することで遺伝子機能の解析や新品種開発が加速し、より美しく丈夫なシクラメンの効率的な育種につながることが期待されます。
論文情報
論文名:A highly contiguous genome assembly of Cyclamen persicum to accelerate functional genomics and breeding掲載誌:DNA Research
DOI:10.1093/dnares/dsag015
著者: Kenta Shirasawa, Yusuke Akita, Yuki Mizunoe, Takejiro Takamura
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