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東北大学 研究Discovery Saga
2026年8月20日

液体水素中での気泡の発生・成長の可視化に成功

―大規模水素サプライチェーンの実現に貢献―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
液体水素における気液二相流の理解が進むことで、将来の大規模水素サプライチェーンにおける液体水素輸送技術の高度化・効率化への貢献が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
複合領域環境学数物系科学工学総合生物
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
サプライチェーン/温室効果ガス/温室効果/宇宙科学/カーボンニュートラル/持続可能/持続可能な開発/カーボン/気液二相流/極低温/相変化/天然ガス/二酸化炭素/二相流/物質移動/流体機械/振動現象
2026年8月19日 14:00

研究者情報

〇流体科学研究所先進流体機械システム研究分野 准教授 岡島淳之介
研究室ウェブサイト

発表のポイント

将来の大規模な水素輸送の実現に向けて課題となる、液体水素の気化に伴う気泡の発生・成長過程を、20 K(約−253 ℃)の極低温環境で可視化することに成功しました。
気泡の発生頻度や成長速度の計測に加え、液体水素に特有と考えられる気泡の振動現象を発見しました。
液体水素における気液二相流(注1の理解が進むことで、将来の大規模水素サプライチェーンにおける液体水素輸送技術の高度化・効率化への貢献が期待されます。

発表概要

カーボンニュートラル(注2達成に向けて水素を液体状態で貯蔵・輸送する技術開発が進められており、気化を抑制することが課題となっている一方で、液体水素の気化過程は詳細な可視化計測がされていませんでした。
東北大学流体科学研究所の岡島淳之介准教授、久保田政晴大学院生(研究実施当時)および宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所の坂本勇樹助教は20 K(約−253 ℃)の極低温液体水素中において、加熱面から発生する水素気泡の成長過程の可視化に成功しました。気泡の発生頻度や成長速度の計測に加え、液体水素の低密度の物性に起因する気泡振動現象を発見しました。
本研究は液体水素の相変化現象の解明に大きく前進する成果であり、将来の大規模水素サプライチェーンにおける液体水素輸送技術の高度化・効率化への貢献が期待されます。
本研究成果は、2026年7月30日に熱物質移動現象に関する専門誌International Communications in Heat and Mass Transferに掲載されました。



図1. 20 Kの液体水素中に設置した加熱面から発生する気泡の挙動を捉えた画像。加熱面上に発生した気泡が成長して離脱する様子が示されています。

用語解説

注1. 気液二相流:気体と液体が混ざりあった状態で同時に流れる現象のことです。単一の流体が流れる単相流に比べ、気体と液体の境界が変化するため、複雑な挙動を示します。
注2. カーボンニュートラル:温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることです。水素は燃焼時に二酸化炭素を排出しないため、石油・石炭・天然ガスの代替燃料として導入し、発電・輸送部門を脱炭素化する取り組みが進められています。

論文情報

タイトル:Visualization of bubble behavior and heat transfer characteristics in liquid hydrogen pool boiling
著者:Masaharu Kubota, Yuki Sakamoto, Junnosuke Okajima*
*責任著者:東北大学 流体科学研究所 准教授 岡島 淳之介
掲載誌:International Communications in Heat and Mass Transfer
DOI:10.1016/j.icheatmasstransfer.2026.112160

詳細(プレスリリース本文)

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学 流体科学研究所
准教授 岡島 淳之介
TEL: 022-217-5238
Email: j.okajima*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学 流体科学研究所
国際研究戦略室 広報担当
TEL: 022-217-5873
Email: ifs-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)






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