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自然科学研究機構 分子科学研究所 研究Discovery Saga
2026年6月25日

セミナー・イベント詳細

第997回分子研コロキウム

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
複合領域数物系科学生物学総合理工工学総合生物農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
情報通信/ソフトマター/非平衡/物性物理/キネシン/モータータンパク質/力計測/ソフトマテリアル/加水分解/水分解/モーター/光ピンセット/リン酸/分子機械/アデノシン/軸索輸送/生物物理/ATP/神経細胞/生体分子

概要

演 題 物性研におけるソフトマテリアル研究
日 時 2026年07月24日(金) 16:30
講演者 林 久美子 教授(東京大学 物性研究所)
場 所
研究棟201室
概 要
来年70周年を迎える物性研究所は、1957年の設立以来、固体物理・物性物理を中心に発展してきた。近年は、“Expanding Materials Science” の考え方のもと、物性科学の対象を固体に限らず、ソフトマターや生体分子、非平衡生命現象へと広げる研究も進められている。私は2023年度に物性研究所に着任し、その流れの中で、生物物理・ソフトマター分野の研究を行っている。特に、モータータンパク質を非平衡な分子機械として捉え、その力発生や運動の物理を研究している。モータータンパク質は、アデノシン三リン酸(ATP)を加水分解し、その化学エネルギーを力学エネルギーに変換して運動するタンパク質である。モータータンパク質の中でも私たちは、神経細胞内で軸索輸送を担うキネシンKIF1Aを対象に、力や速度などの物理量を1分子レベルで計測している。従来、キネシンの力計測は主に光ピンセットを用いて行われてきた。これに対し、私たちの研究室では、DNAオリガミ製の世界最小コイル状バネ「ナノスプリング」を用いて、キネシンが発生する力を計測する新しい手法の開発に取り組んでいる(情報通信研究機構 岩城光宏先生との共同研究)。
本講演では、これまで進めてきたモータータンパク質の研究に加え、物性研究所の施設を活用した共同研究についても紹介する。物性研究所では2026年度から組織改編が行われ、新しい体制のもとで研究が進められている。このような状況の中で、分子科学研究所との間でどのような共同研究が可能か、分子科学と物性科学の接点を議論したい。
お問合せ先
岡崎圭一、熊谷崇 (2026年度コロキウム委員)