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金沢大学 研究Discovery Saga
2026年6月16日

二酸化炭素を資源に

新学術創成研究機構, 教授 児玉 昭雄 KODAMA, Akio

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学工学農学
【Sagaキーワード】
地球温暖化/リサイクル/地球温暖化問題/二酸化炭素/熱伝導/CO2濃度/温暖化
2026/6/16

概要

捨てられる熱で、CO₂を捕まえる

 児玉 昭雄先生が挑むのは、排ガスや空気中のCO₂を回収・濃縮し、燃料などの資源として再利用する研究だ。その最終目標は、「ペットボトルと同じ感覚でCO₂をリサイクルする」究極の循環社会の実現にある。
 工場のボイラーやごみの焼却炉は、稼働するたびに大量の熱を出す。しかし、こうした小型熱源からの排熱は一般に100℃以下と低温であるため、使い道がなくそのまま捨てられることが多い。この排熱を地球温暖化問題の解決につなげようとしているのが児玉先生だ。「工場や焼却炉からは、熱と同時にCO₂も大量に排出される。そこで、これらの低温排熱を有効活用すべく、『自身の排熱を使って自身のCO₂を回収する』仕組みが実現できないかと考えた」と、児玉先生は語る。
 この発想を形にするために児玉先生が研究しているのが、「温度スイング吸着(TSA)」とよばれるプロセスだ。TSAでは、まずボイラーや焼却炉から出てきた排ガスを回収装置に通し、排ガス中のCO₂を吸着させる。十分な量のCO₂が吸着したら、回収装置を低温排熱で温め、CO₂を脱離させて回収する。この吸着と脱離を一定の周期で繰り返すことで、高濃度のCO₂を連続的に回収することができるという。
「TSAプロセス自体は昔から存在するが、私は吸着と脱離を繰り返す仕組みやそれぞれの工程を工夫したり、CO₂吸着剤への熱伝導を促進させたりすることで、回収後のCO₂濃度を95%まで高めることに成功した。現在、このCO₂回収装置を一般家庭などでも使用できるよう、装置の小型化を進めているところだ」と、児玉先生は意欲を見せる。

研究詳細

この研究の詳細ページ