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東京大学 研究Discovery Saga
2026年5月29日

細胞内熱移動の新原理「非拡散的熱散逸」を発見

生命を支える高いエネルギー効率の根本原理に迫る研究成果

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
生命におけるわずかなエネルギーの効率的な利用を可能とする細胞内熱移動の根本原理は生命科学の新基軸を提唱するものであり、将来的に革新的なバイオ技術や疾患解明への貢献が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
工学
【Sagaキーワード】
温度分布/温度センサー/エネルギー効率/センサー/熱移動/熱伝導



掲載日:2026年5月28日

概要

東京大学大学院薬学系研究科の寳田雅治特任助教と岡部弘基特任准教授らによる研究グループは、細胞内温度変動を支配する熱移動の新原理を明らかにしました。
 細胞内の温度変化は生命活動に重要である一方、その物理学的な原理は長く謎に包まれていました。本研究は、独自の温度センサーと定量的イメージング法を用いた細胞内温度分布追跡により、細胞内の熱散逸が従来の熱伝導モデルでは説明できないほど劇的に遅く、局所的な高温が数秒間も持続することを世界で初めて発見しました。この現象は細胞内の構造や分子による「非拡散的」な機構に由来しており、エネルギーの最終産物として速やかに放出されると考えられてきた熱が細胞内で保持されることを発見しました。本研究で示した、生命におけるわずかなエネルギーの効率的な利用を可能とする細胞内熱移動の根本原理は生命科学の新基軸を提唱するものであり、将来的に革新的なバイオ技術や疾患解明への貢献が期待されます。
 本研究成果は2026年5月28日付で国際学術誌Nature Communicationsに掲載されました。
 
リリース文書 (PDFファイル: 909KB)

論文情報

Masaharu Takarada, Ryo Shirakashi, Masahiro Takinoue, Motohiko Ishida, Masamune Morita, Hiroyuki Noji, Kazuhito V. Tabata, Takashi Funatsu, and Kohki Okabe, "Non-diffusive slow heat dissipation induces high local temperature in living cells,"Nature Communications: 2026年5月28日, doi:10.1038/s41467-026-71878-y.
論文へのリンク (掲載誌 )

科学と技術

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