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岐阜大学 研究Discovery Saga
2026年5月28日

12チャンネル3次元音響センサアレイによる非定常騒音の時空間可視化技術を開発

車載可能な計測システムを開発、自動車騒音の新たな解析基盤に

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
自動車の静粛性向上に向けた現象解明や、デバッグ作業の効率化を支援する新たな解析基盤として活用が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
情報学数物系科学工学総合生物
【Sagaキーワード】
デバッグ/因果関係/システム工学/はく離/マイクロ/マルチフィジックス/音響計測/計測システム/自動車/同時計測/可視化技術

概要

 岐阜大学 自然科学技術研究科修士1年の竹原大翔さんと工学部機械システム工学科の寺島修教授らの研究グループは、ダイハツ工業株式会社との共同研究で、広域かつ複雑な音響現象を解明するための「マルチフィジックス同時計測・可視化システム」を構築しました。
 自動車の電動化が進む中、車室内外の微小な非定常騒音(風切り音や動作音など時間とともに特性が変化する音=非定常音響現象)の低減が急務となっています。こうした騒音は空気の流れ(流体)・構造・音響が複雑に絡み合うため、従来の計測手法では発生要因の特定が困難でした。
 本研究では、12個の3次元音響ベクトルセンサを格子状に配置した独自のアレイシステムを開発し、音響・流速・振動データを20マイクロ秒以内で同期取得する計測基盤を確立しました。
 本研究成果は、2026年5月27日に自動車技術会 春季大会にて発表されました。


開発した計測装置と車内空調ダクトから発生する音の可視化結果

本研究のポイント

世界で初めて、12チャンネルの3次元音響ベクトルセンサアレイと同期信号ジェネレータを一体化した、同時・多点・同期型の音響計測システムを構築しました。
従来計測困難であった、非定常な音響エネルギーの放射・伝播挙動を、実空間の画像上に直接可視化し、定量的に解析できるようになりました。
装置を可搬・車載可能なサイズとすることで、実験室のみならず、実際の車両環境での計測を可能にしました。
岐阜大学の学生が中心となり、空調ダクトの形状差によって生じる空気の流れのはく離と騒音発生の因果関係を、騒音解析を通じて定量的に実証しました。
本システムは、自動車の静粛性向上に向けた現象解明や、デバッグ作業の効率化を支援する新たな解析基盤として活用が期待されます。

詳しい研究内容について

12チャンネル3次元音響センサアレイによる非定常騒音の時空間可視化技術を開発
ー車載可能な計測システムを開発、自動車騒音の新たな解析基盤にー

論文情報

雑誌名:自動車技術会2026年春季大会 学術講演会 講演予稿集
論文名:広域・非定常音響現象のためのマルチフィジックス同時計測・可視化システムの構築
著 者:伴武郎, 古澤悠人, 寺島修, 牧野斗哉, 竹原大翔
ISSN:2435-9742