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信州大学 研究Discovery Saga
2026年5月21日

大学院総合理工学研究科農学専攻の栁田康太さん(M1)が第80回日本栄養・食糧学会大会において学生優秀発表賞を受賞

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
D-アルロースによる詳細な作用機構の解明が進むことで、希少糖を活用した新たな肥満予防策への応用が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
工学農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
エネルギー消費/機能性/食品機能/食品成分/熱産生/環境要因/脂肪組織/脂肪細胞/マウス/抗生物質/細菌/細菌叢/脂質/腸内細菌/腸内細菌叢


表彰式の様子

賞状

概要

2026年5月15~17日にサンポート高松(香川県)で開催された第80回日本栄養・食糧学会大会において、食品機能学研究室の栁田康太さん(修士課程1年)が「学生優秀発表賞」を受賞しました。
脂肪細胞の性質が、食品や環境要因によって「脂質貯蔵型」から「脂質消費型」へと変化する現象を「脂肪組織の褐色化」と呼びます。この褐色化の誘導は、エネルギー消費を促進し、肥満を改善する有効な手段と考えられています。一方、自然界にわずかしか存在しない希少糖の一つである「D-アルロース」は、ショ糖の約7割の甘味を持ちながらカロリーがほぼゼロであることから、その機能性に大きな注目が集まっています。
本研究では、マウスを用いた解析により、D-アルロースの摂取が皮下脂肪組織の褐色化を誘導し、熱産生を通じて食事誘導性の肥満を予防することを発見しました。さらに、事前の抗生物質投与により腸内細菌を枯渇させたマウスでは、D-アルロースによる褐色化の促進と熱産生の増加が消失したことから、本作用に腸内細菌叢が関与していることが示されました。
今回の受賞は、食品成分が直接的に脂肪細胞へ作用するのではなく、腸内細菌叢を介して褐色化を誘導するという新たなメカニズムを明らかにした点が高く評価されました。今後、D-アルロースによる詳細な作用機構の解明が進むことで、希少糖を活用した新たな肥満予防策への応用が期待されます。
受賞演題は以下のとおりです。
「希少糖D-alluloseは腸内細菌叢を介して皮下脂肪組織の褐色化を誘導する」
〇栁田康太1,井原里彩2,三谷塁一3
1信州大学大学院総合理工学研究科農学専攻1年,2信州大学大学院総合理工学研究科農学専攻2年、3信州大学学術研究院(農学系))