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名古屋大学 研究Discovery Saga
2026年5月14日

細胞の引っ張る力で平面を立体にする新技術を開発

切り紙で細胞の向きを操り、生体に近い人工組織の作製へ

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
この技術を応用することで、生体に近い3次元組織モデルの作製や、薬剤応答評価の高度化への貢献が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
化学工学医歯薬学
【Sagaキーワード】
構造形成/メタマテリアル/3次元構造/ラット/形態形成/立体構造



工学
2026.05.14

研究のポイント

・細胞の牽引力注1)の方向を切り紙注2)で制御し、2次元から3次元へ足場の立体化を実現。
・切り紙の切り込みの配置によって、異なる3次元構造を作製可能。
・足場の地形によって細胞が自発的に立体構造を作製することができるプラットフォームを開発。
 
名古屋大学大学院工学研究科の星野 隆行 教授、金 楊 博士前期課程学生らの研究グループは、細胞の牽引力を利用して足場構造を立体化する新たなプラットフォームを開発し、2次元から3次元への自発的な構造形成を実証しました。
本研究では、切り紙を細胞の足場にすることにより、細胞の配向注3)方向を誘導して、足場を2次元から3次元へ立体化することに成功しました。この切り紙足場を用いて、細胞の牽引力による自発的な足場の2次元から3次元への立体化を実証し、手の形をモチーフにデモンストレーションしました。この技術を応用することで、生体に近い3次元組織モデルの作製や、薬剤応答評価の高度化への貢献が期待されます。
本研究成果は、2026年4月28日付の学術雑誌『Japanese Journal of Applied Physics』電子版に掲載されました。
 
◆詳細(プレスリリース本文)はこちら
 

用語説明

注1)牽引力:
細胞が周囲の基質を引っ張ることで生じる力。細胞の移動や形態形成に関与する。
注2)切り紙:
2次元のシートに切り込みや穴が空いたもの。穴により構造の柔軟性を向上できるメカニカルメタマテリアルである。
注3)配向:
細胞が一定の方向に揃って並ぶ現象。周囲の環境や足場形状によって誘導される。
 

論文情報

雑誌名: Japanese Journal of Applied Physics
論文タイトル: Self-folding kirigami scaffolds derived by aligned cell contraction forces
著者: Yang Jin, Mino Akitaya, Hisataka Maruyama, Takayuki Hoshino
DOI: 10.35848/1347-4065/ae5ab0
URL:https://iopscience.iop.org/article/10.35848/1347-4065/ae5ab0
 

研究代表者

大学院工学研究科 星野 隆行 教授, 金 楊(博士前期課程学生)
https://sites.google.com/view/hoshino-lab/top