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金沢大学 研究Discovery Saga
2026年5月14日

宇宙初期に観測史上最少の酸素量を持つ極小銀河を発見

―宇宙の化石天体の起源に迫る― 国際基幹教育院GS教育系、准教授 中島 王彦 NAKAJIMA, Kimihiko

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
数物系科学工学
【Sagaキーワード】
ダークマター/暗黒物質/近赤外/近赤外線/銀河/銀河団/元素合成/重力レンズ/初代星/星形成/星形成領域/赤外線/太陽/分光観測/分光器/望遠鏡/矮小銀河/レンズ/赤外線カメラ
2026/5/14

概要

金沢大学国際基幹教育院GS教育系の中島王彦准教授をはじめとする、金沢大学や国立天文台などの研究者からなる国際研究チームは、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)(※1)の強力な赤外線分光能力と、天然の虫眼鏡である「重力レンズ効果」(※2)を組み合わせることで、宇宙誕生から約8億年後の時代にある、極めて暗く小さな銀河「LAP1-B」の超高感度観測に成功しました。
 解析の結果、星形成領域(星が生まれている現場のガス)に含まれる酸素の割合がこの銀河では太陽のわずか240分の1程度と極めて小さく、観測史上最少の酸素存在比(※3)を更新しました。これは、銀河全体が化学的に極めて原始的な段階にあることを示しています。さらに、その元素組成や暗黒物質(※4)に支配された質量構造を分析したところ、現代の天の川銀河の周辺にあり、長年謎に包まれていた「超低光度矮小銀河(Ultra-Faint Dwarf:UFD銀河)」(※5)の生まれて間もない頃の姿かもしれないことが分かりました。これまでUFD銀河は、宇宙初期に誕生した化石天体と考えられながらも、その形成現場を直接捉えた例はありませんでした。今回のLAP1-Bの発見は、UFD銀河誕生という長年の謎を解き明かす世界初の決定的な糸口となります。

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