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慶應義塾大学 研究Discovery Saga
2026年5月13日

百寿者における血液バイオマーカーと認知機能・死亡リスクの関連を解明

-NfLが認知機能低下と全死亡リスクの有力指標-

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
血中NfLが超高齢期における認知機能低下および死亡リスクを反映する有用な指標であることを示し、非侵襲的な神経変性評価法として臨床応用への展開が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
情報学総合生物農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
認知特性/アミロイドβ/リン酸/臨床応用/死亡率/評価法/アミロイド/アルツハイマー病/血液/再生医療/神経細胞/神経変性/コホート/バイオマーカー/遺伝子/医師/認知機能/認知症/非侵襲
公開日:2026.05.13広報室
慶應義塾大学医学部

概要

慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターの色本涼特任助教、新井康通教授、同大学再生医療リサーチセンターの岡野栄之教授、エーザイ・慶應義塾大学 認知症イノベーションラボ(EKID)の研究チームは、100歳以上の日本人495名を対象に、3種の血液バイオマーカー(アミロイドβ42/40比[Aβ42/40]、リン酸化タウ181[p-tau181]、ニューロフィラメント軽鎖[neurofilament light chain: NfL])と認知機能・全死亡リスク)との関連を調査しました。その結果、血中NfL高値は認知機能低下および全死亡リスクの上昇と有意に関連し、Aβ42/40やp-tau181よりも有力な指標であることが示されました。
慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターでは、30年以上にわたり百寿者研究を継続し、世界的にも稀な規模の大きい百寿者コホートを構築してきました。これまでの研究から、百寿者では重度のアルツハイマー病になる割合、アポE遺伝子4保有率が低いこと、独自の認知特性を示すことが明らかになっています。
本研究では、2000年から2021年に収集された日本人百寿者495名(平均年齢104.1歳、女性80.4%)のデータを解析し、認知機能評価(MMSE)および血液バイオマーカー測定を行い、最長17年間の予後追跡を行いました。その結果、血中NfL高値はMMSEの低さ(認知機能低下)および全死亡率の高さと有意に関連した一方、Aβ42/40やp-tau181は有意な関連を示しませんでした。
NfLは神経細胞の軸索構造の維持に関わるタンパク質で、神経障害に伴い血中で上昇することが知られています。本研究は、血中NfLが超高齢期における認知機能低下および死亡リスクを反映する有用な指標であることを示し、非侵襲的な神経変性評価法として臨床応用への展開が期待されます。
本研究成果は2026年5月7日(米国東部時間)に米国医師会発行の医学誌JAMA Network Open(オンライン版)に掲載されました。
プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。

プレスリリース(PDF)

百寿者における血液バイオマーカーと認知機能・死亡リスクの関連を解明<PDF>プレスリリース