1 日の活動タイミングを決める脳の仕組みを解明
―視交叉上核における GABA 神経ネットワークの役割― 医薬保健研究域医学系、教授/医薬保健研究域医学系、助教 三枝 理博/津野 祐輔 MIEDA, Michihiro/TSUNO, Yusuke
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
生活リズム/視交叉上核/神経生理学/哺乳類/視床/概日時計/視床下部/ニューロン/神経ネットワーク/ホルモン/自発活動/神経伝達物質/体内時計/日常生活/GABA/イミン/マウス/神経回路/神経細胞/睡眠/睡眠障害/生理学
Research NEWS
2026/5/13
概要
金沢大学医薬保健学総合研究科の日本学術振興会特別研究員(PD)の彭雨波、医薬保健研究域医学系の津野祐輔助教、三枝理博教授らの研究グループは、体内時計中枢である視交叉上核において、GABA 神経ネットワークが 1 日の活動タイミングを制御する仕組みを明らかにしました。ヒトを含む哺乳類では、睡眠や行動、体温、ホルモン分泌などが約 24 時間周期で変動する概日(サーカディアン)リズムに従って調節されています。このリズムは、脳の視床下部にある視交叉上核によって生み出され、約 24 時間の周期を刻むとともに、1 日の中で「いつ活動し、いつ休息するか」といった行動や睡眠のタイミングを決める役割も担っています。しかし、こうしたタイミングの制御が、視交叉上核内のどのような神経回路によって支えられているかについては、これまで十分には解明されていませんでした。
本研究では、視交叉上核において、バソプレシン(※1)産生神経細胞から血管作動性腸管ペプチド(VIP、※2)産生神経細胞へと伝わる、GABA(※3)を介した情報伝達に着目しました。その結果、この神経回路の活動バランスが変化すると、約 24 時間という周期そのものには影響を与えずに、動物の行動リズムのタイミングや、活動期と休息期の時間配分が変化することを明らかにしました。
金沢大学 研究