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金沢大学 研究Discovery Saga
2026年4月15日

食品・医薬分野の毒性試験を革新する新規溶媒を開発 ―難溶性成分の評価精度向上と幅広い応用に期待―

理工研究域生命理工学系、准教授 黒田 浩介 KURODA, Kosuke

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
化学医歯薬学
【Sagaキーワード】
イオン液体/in vitro/肝細胞/抗酸化/抗酸化作用/糖尿病/動物実験
Research NEWS
2026/4/15

概要

金沢大学理工研究域生命理工学系の黒田浩介准教授、久保田祐介博士後期課程学生(兼:サントリーホールディングス株式会社研究員)らの研究グループは、サントリーホールディングス株式会社との共同研究で、低毒性で細胞に優しい双性イオン液体OE₂imC₃C を用いることで、従来のジメチルスルホキシド(DMSO)では困難であった食品添加物の in vitro(細胞)試験を遂行できることを新たに見出しました。
 エラグ酸は抗がん作用、抗酸化作用、および抗糖尿病作用などの機能を有することから、サプリメントとして利用されています。一方で、水や DMSO に難溶であるため、毒性試験の実施には技術的な課題があります。実際、in vivo (生体)試験では肝毒性が認められない一方、in vitro (細胞)試験では高濃度で肝細胞障害が示され、この矛盾の理由は不明でした。本研究では、in vitro で観察される毒性は、DMSO に溶解しなかった、または析出したエラグ酸結晶による細胞への物理的損傷が原因であることを明らかにしました。さらに、黒田らが開発した新規溶媒OE₂imC₃C(図1)を用いることでエラグ酸の溶解性が向上し(表1)、in vitro 試験の信頼性を改善できることを確認しました。

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